「ヴィクトリア朝時代のインターネット」で知る情報伝達の歴史が面白い
合本セール祭りで買った電子書籍「角川インターネット講座」を読んでいます。これを読んでいて、こっちも読んだら面白いというおすすめの本があります。
全部買うと21,600円 のところ 87%引きの2,700円で更にポイントが540pt還元されるので、実質2,160円で買える!とネットで話題になり、身近な友達が続々と購入していた「角川インターネット講座」を読んでいます。
第15巻で伊藤穰一さんが書かれているとおり、人類の歴史は「インターネットのビフォア/アフター」に分けることができると思います。
インターネットは個別のテクノロジーから成り立っていますが、「インターネットは、ひとつの”哲学”のようなものだ–僕はそう考えている」とする伊藤穰一さんは1984年に初めてインターネットに触れました。
プロバイダーもなくて、まだ普通の人が自宅から使えなかった時代です。
1990年〜2000年までの過渡期の時代は、日本社会の反応は「講演での反応は、ぽかんとした顔やいびきがほとんどだった」という、今では考えられない状態だったそうです。
私が初めてインターネット(ブラウザに表示された金閣寺の画像)を見たのは90年代後半に大学の研究室棟のコンピューターからでした。学術的な資料や情報をすぐに見られるのは便利だと思いましたが、現在のようにネット上にビジネスが発展するとは思いませんでした。
例に漏れず個人のホームページを作って、クルクル数字が回るカウンターを取り付けて喜んだり、いきなりBGM音楽を再生したり、タイトル文字列をJavaアプレットで波打たせたりはしていましたが…。
ところで、角川インターネット講座を読まれている方におすすめの本があります。
「ヴィクトリア朝時代のインターネット」です。
もちろん、ヴィクトリア朝時代(19世紀)に今のインターネットはありません。
当時発明された「電信」の話です。
電信とは、電線で「トン・ツー」のモールス信号を送れる仕組みです。最初は手入力で後に文字をキー入力した内容を送れるようになりました。
それまでは、見ることができる範囲内での「狼煙(のろし)」や音や光を送る手段での伝達しかできませんでしたが、電信により、電線が引けていれば地平線の向こう側ともやりとりができるようになりました。
電信は便利なので、海底ケーブルを苦労して敷設したりして世界に広まりました。
この電信網の広がりは、まさにインターネット的です。
そして、電信を真っ先に利用したのは詐欺師と恋人達でした。
「電信詐欺」という単語は、情報の伝達スピードの差を利用した詐欺のことを指します。
現代ではロト6の当たりの番号が新聞に載る前にネットに掲載されるので、ネットで先に仕入れた情報で「この番号は当たるから」と言って新聞を見せて信じ込ませてお金をだまし取るという手口があてはまります。
また、遠隔地から電信で愛の言葉を送りあい結婚したカップルも誕生しました。
あれ…これって、現代のインターネットの普及期で聞いた話と同じではないですか?
そう!歴史は繰り返すのです。
なので「角川インターネット講座」と「ヴィクトリア朝時代のインターネット」の両方を読んでおくと、情報伝達の手段に革新が起きたときに必ず起きることが分かるようになるのではないかと思います。
具体的なエピソードも面白く、ページをめくるのが楽しいですよ!(残念ながら電子書籍は無いようです)