怖すぎるティーンのLINEいじめの実態「ソーシャルメディア中毒」から

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我が子や教え子のネット事情どれだけ把握していますか?知っておきたい若者の現状です。

ソーシャルメディア中毒
ITジャーナリストの高橋暁子さんから著作「ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち」をいただきました。

これが、まぁ、知れば知るほど背筋が凍りそうな若い子たちのSNS事情のオンパレードでした。
高橋暁子さんは元小学校教師なので、学校関係者から直接聞いた生々しい話がたくさん載っています。

もちろん私も「LINEを使ったいじめがあるらしい」くらいは知っていました。それが元の広島県の殺人事件とかもありましたからね。

でも、その恐ろしさは、想像以上でした。
正直なところ、自分が思春期の頃にLINEが無くて良かったかも…と思えるくらいです。

「最近、『頭痛がする』『気持ちが悪い』と言って保健室に来る子に話を聞くと、LINEのやりすぎということが多い。夜中までLINEをやり続けて睡眠不足になっている。保健室に来ると安心したようにベッドでぐっすり眠っている。『お腹が痛い』と保健室に来た子は、よく話を聞くとLINEでいじめられていることが原因だった」

実は私も高校生の頃にパソコン通信にハマっていましたが、現実の友達はパソコン通信をやっていないので、こういうことは起きませんでした。
しかもパソコンを起動してモデムから電話をかけてようやくメッセージが読めるのです。メールの返事は1日以上待つのが普通でした。

私の昔話とは違って、現在では生活の場にすっかり溶け込んでいるスマートフォンの存在が、若年層のコミュニケーションの大部分を握っています。

ここがこわい「ネットいじめ」


本書第3章ではネットいじめについて詳しく触れられています。
ネットいじめはリアルでのいじめと違って、いじめる側に都合の良い道具が揃っています。

スマホさえあれば、居場所を変えることなく、自分の拳を痛めることなく、相手をいじめることができます。
また、相手が傷つく様子が直接は見えず、罪悪感の歯止めが効きにくいです。

いじめられる側にとっては最悪で、帰宅したとしてもいじめられ続けることで、心が休まる時間がありません。
いじめ空間は自室にも拡大してしまっています。

また、いじめ動画を撮られたとしたら、転校先にもバラ撒かれて新しい学校でもいじめが続く場合があるそうです。

直接の口から出た言葉とは違って、ネットの心をえぐる文章は何度も目にすることができるため、心理的なダメージも増してしまいます。

バレにくい「LINEいじめ」


ネットいじめをLINEに限定すると、親や学校にバレにくくなります。

まず、検索エンジンで引っかかりません。学校裏サイトなど外部からたどり着ける掲示板のようなものより厄介です。

また、いじめっこから目の前で「トーク履歴を削除しろ」と強要されて本当に消してしまうと証拠が残りません。このような手口があること自体が怖いですね。

LINEいじめは主にグループで行われて、以下のような批難の言葉が流れてくるそうです。

「明日も学校来るの?いついなくなってくれるの?」
「みんなに嫌われているのによく平気で来られるよね」
「いるだけで気分が悪くなるんだけど。責任とってほしい」

こんなトゲのある言葉が毎日のように浴びせられたら、人生経験の豊富な大人でもめげてしまいそうですよね。
これをまともにくらって気にしないティーンはいないことでしょう。

親がそれに気づくには、食欲不振や睡眠不足、頭痛や胃痛、スマホをあまり見たがらなくなる、登校をしぶるなどのサインを見落とさないことが重要であると、書かれています。

いじめにあっている本人向けの相談ダイヤルも紹介されています。
親に相談しにくい子にはこういった相談先を教えることができます。

24時間いじめ相談ダイヤル
0570-0-78310(休日夜間も含め24時間対応)

子どもの人権110番
0120-007-110 (平日8:30〜17:15)

いま子育て中の親世代はネットに詳しくない人の割合も多いです。
なぜならば、きちんとした教育を受けていないからです。

若い世代はネットリテラシーに関する学校教育がされていますが、それを受けていない空白の世代が存在します。私も学校でネットのことは全然習いませんでした。

学校でネットのことを習った記憶が無いという方は、本書などで現在の若者のネットについて知ることをおすすめします。

当記事で触れたネットいじめの他にも「ブロック祭り」「ペア画」「スタ爆」など、既に若者は色々な使い方を編み出しています。

また、本書はネットいじめの他にもネット中毒やソーシャル疲れについても、分かりやすく解説されており、大人のネット中毒にも対応できるようになっています。

楽しいけれど落とし穴もあるネットについて、いま知っておくべきことがギュッとまとめられており、おすすめの一冊です。
特にネットいじめについては、お子さんのためにもよく把握しておきましょう。

ソーシャルメディアをポジティブに人生のために使うにはこちらも!
私が寄稿させていただいたコラムも載っています。

この記事を書いたのは

しゅうまい(@shumai)です。 新しいこと楽しいこと不思議なこと、わくわくすることが大好きです。iPad Pro+Apple Pencilでの手書きメモがお気に入り。→ 詳しいプロフィール

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