ブラッド・ピットも人の顔が覚えられない！失顔症・相貌失認ってどんな病気？

相貌失認界に大物が登場です。俳優のブラッド・ピットが自らが人の顔を覚えにくい症状があることをカミングアウトしました。その心中を察するに今まで芸能界という華々しい場所に身を置いて大変だったろうなと思います。

ブラッド・ピットの告白

先日のアンジェリーナ・ジョリーの乳がん予防手術である両乳房切除に世間は注目したわけですが、それを支えるブラッド・ピットのインタビューで彼自身の失顔症（相貌失認）のカミングアウトがありました。

情報：「顔を覚えられない」ブラッド・ピットが失顔症を激白 | ニュースウォーカー

ブラピに「どこでお会いしましたっけ？」と聞かれると怒る人なんているんですね！

そしてそのことを気に病んでいるとは、真面目な人なんだなぁ。
「家にいる方が気が楽なんだ」
ブラピはアンジーと子ども達と家で長く過ごした方がいいと思います。
そして、告白してくれてありがとう。

相貌失認（失顔症）とは

人の顔がうまく認識できない病気で、有病率は2%程度と言われています。
多少覚えにくい人から、自分が鏡に映った姿も自分だと分からない人まで、病状の範囲は広いです。

一般的な症状はこんな感じです。

なぜ顔が覚えられないのか、脳の仕組みが関係しています。

人の顔が全く分からないわけではなく、美醜なども分かりますが、顔全体を「この人」というように認識することが苦手なのです。

ではどうやって人を区別しているのかというと、服装や持ち物、座席の位置などの「顔以外」の情報です。
これである程度は判別可能なので、上手な人は、普通の人と同じように何とか暮らしています。

私個人の話になりますが、一番困るのがデパート等で試着する時に、試着している間に接客してくれている店員さんの顔が分からなくなることです。
仕方がないので、試着室に入る前に、「ブルーのシャツ」「赤のカットソー」等服装を大慌てで覚えます。
なので、ショップ店員はOKなのですが、デパートの制服を着ている人は苦手です。

相貌失認の人が受ける誤解

冒頭のブラッド・ピットの話にもありますが、人間関係で損をするケースが多いです。
「そばを通ったのに挨拶もしないで無視された」
「全然顔を覚えてくれなくて私に興味が無いのでは」
そのような誤解を受けることが多々あります。

こういう人もいます。

ご理解ください

「先天性相貌失認」は、赤色が認識できない「色覚マイノリティ」と同じで遺伝ですから、努力ではどうにもなりません。症状を隠すよりも、むしろ開示したほうが互いにメリットがあることに気づき、昨年から名刺にも表記するようにしています。池谷裕二

— 池谷裕二さん (@yuji_ikegaya) 2013年2月22日

あなたの顔を次回会ったときに覚えていなくても、あなたと話したことは覚えています。
顔を覚えにくくても、あなたと仲良くなりたいです。
何回も会っているのに「はじめまして」って言ってしまったら許して下さい。

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☆相貌失認のNAVERまとめが脳科学者の池谷裕二氏にも届きました
☆相貌失認の顔認識テストの日本語説明を付けてみました

関連書籍

自身も相貌失認と公表している神経学者オリヴァー・サックス氏（「レナードの朝」「妻を帽子とまちがえた男」で有名）の書籍です。
自身の相貌失認についても書かれています。

相貌失認を公表している日本人脳科学者の池谷裕二氏の本です。
自分の症状についても触れられています。