「祈り」とは何?77歳の研究者村上和雄氏の探求は続く

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「祈り」と科学について、素晴らしい内容のお話しを聞くことができました。77歳の筑波大学名誉教授の講演ということで、多少お堅いところはあるのかなと思っていたら、とんでもない。ユーモアを交えながらの分かりやすい内容でお人柄がうかがえたのと、生涯現役という心意気が感じられました。

globe
今回は六本木ヒルズのアカデミーヒルズで行われている「六本木スクール」に参加してきました。
映画「祈り〜サムシンググレートとの対話〜」の上映と、映画中で主人公の村上和雄氏ご本人の講演がセットという、他では見られない組み合わせです。
2013年 サムシンググレート・遺伝子をオンにして未来の可能性を拓く アカデミーヒルズ

映画「祈り〜サムシンググレートとの対話〜」の感想


「よくこんな映画作ったなぁ」というのが正直な感想です。
科学万能、科学至上主義の世の中で、「祈り」が本当に人を癒したり植物や菌をよく育てるという、ともすれば「トンデモ」にとられそうな内容を真面目に追った内容です。
私はオカルトやスピリチュアル系が好きなので大丈夫ですが、こういうのにアレルギーがある人は多そうです。

映画中では色々な実験についても触れられています。
アメリカで西海岸にいる患者さんのために東海岸から祈ったら、祈られた人は治癒率が高く、そうでない対照群の人は治癒率が低かったという実験結果が出たそうです。
これは祈られる対象者にもお医者さんにも祈りの対象かどうかは全く告げずに行ったとのこと。
祈りの効果は時空を超えて現れるので、距離は関係ないのでしょうか。

また、地球上の地場を人口衛星から監視していたら、9.11などの時に磁場の変化が見られたそうです。大きな感情の変化があると磁場の変化が起こるらしいです。
(地殻変動とか火災の影響って出ないのかしら…)

なお、人口の1%の平方根の人数が祈っただけで世界は変化するらしく、その人数は8,366人(地球人口が70億として)とのことです。意外と少ない。

ちなみに、祈りと同じような効果があるのが瞑想です。

映画はマザーテレサで始まって、途中でダライラマも出て来たりして、富士山で終わります。
最後は有名な詩が読まれます。
おそらくここにあるもので、ニューヨーク州立大学病院の壁に落書きされていたとされるものです。
神に求めて、得られたもの

まぁ、最後とかダメ押しな演出ですが、感動の渦で終わるか、ハテナで終わるかは見る人次第です。

村上和雄さんご講演


今年で77歳になったけど、幸せな人生ですと最初からポジティブなオープニング。
天皇皇后両陛下にも2回拝謁したことがあるけれど、日本のトップに「祈る人」がいるのは良いことだ。

自分は遺伝子の分野について25年経つが、めまぐるしい変化があった。
今は人の全遺伝子情報が10万円出せば分かるが、最初は数千億円かかったのだ。

仮説「心が遺伝子の働きのオンオフを調整する」として「心と遺伝子研究会」を作った。
よしもと興業と組んで、笑いは健康に良いか実験した。

実験では糖尿病の患者の血糖値を計ることにした。
食事→糖尿病に関する(退屈な)講義受講→血糖値測定 123
食事→1000人規模の市民ホールで漫才を見る→血糖値測定 77
笑いが血糖値を下げるという実験結果が出た。

これを発表したら世界中から注目が集まった。
薬には副作用があるが、笑いに副作用は無いからだ。
実験は5年間違う芸人に変えて実験し続けている。
笑いはナチュラルキラー細胞を活性化させて免疫力を高める効果がある。

以前に、イネのゲノムが米国で解読されたというニュースがあり、これは何とかしなくてはと思って総理官邸などにも行ってはたらきかけてお願いした。
その結果イネの研究は日本がトップになった。イネは日本人にとって大切な穀物なので良かった。

日本人は古来より自然に感謝する習慣が身についている。
「いただきます」は自然も含めて食事に感謝する言葉。

21世紀は日本人の出番。
先日は成人の社会人能力が世界1位と出た。
自然を尊び和を大切とする日本人の素晴らしさに日本人自体は気づいていない。特に子どもが。

DNAは不思議。地球上のどんな生き物にも存在して読み方は同じ。38億年間。
これは人知を越えた誰かが書いたものと考えなくてはおかしい。
その誰かを「サムシンググレート」と呼ぶことにした。
特定の神(God)ではない全ての命の親のような存在。

生きているということはただごとではない。=有り難い
細胞は毎日生まれて死んでいる。
人間には60兆の細胞があるが、何百種類もあり全てが協力しないと生きていけない。

サムシンググレートは特別扱いをしない。
一人一人それぞれ自分の花が咲く。使命は個々人にある。

人生において体は元素という地球からの借り物である。
レンタル品だから返さないといけない。
誰が借りているのか?それは死んでもなくならない「魂」かもしれない。

75〜85歳が最も人間力が伸びるとしている人もいる。
祈りと遺伝子に関して、あと10年は働いていきたい。

感想


77歳の研究者村上和雄さんのお話が大変良かったです。
実は特定の宗教の信者であるようですが、そういうのは抜きにして、研究者魂を感じました。
まだまだ現役で頑張るとのこと。

宗教と科学というと相容れない水と油のように思ってしまいがちですが、その間を伸び伸びと研究されている人もいるんだなと知れたことが収穫でした。
映画の方はカルト宗教のプロパガンダに使われやしないかと少々心配ですが…。

映画はまだ上映しているところがありますので、興味を持たれた方はチェック。
白鳥哲監督 映画「祈り ~サムシンググレートとの対話~」公式サイト

講師著作

この記事を書いたのは

しゅうまい(@shumai)です。 新しいこと楽しいこと不思議なこと、わくわくすることが大好きです。iPad Pro+Apple Pencilでの手書きメモがお気に入り。→ 詳しいプロフィール

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