わずか85円で統計学の「確率」の世界の面白さが分かる
買って良かったiPhone電子書籍アプリ。今回は「確率」についての本です。といっても難しい数式は出てこなくて、読みやすい内容となっています。元々1,470円だった書籍が電子化でキャンペーン価格85円です。
白黒ハッキリしない、「わからない」としか言いようのないことをどう考えるか?
確率論では「わからない」部分と「わからないなりにわかる部分」に状況を整理します。
例えば4割打者と2割打者がいたとして、2人とも次の打席で打つかどうかは誰にも分かりません。
それでも、どちらを起用すべきかは明白ですよね。
誰にも何も確実には分かっていないにもかかわらず。
こういう単純な話はすぐに理解できますが、少し複雑になると、人間の思考は確率から外れ始めます。
ここで取り上げられている「モンティホール問題」は既に有名かと思いますが、思った以上に人間の直感は騙されます。
参考 モンティ・ホール問題 – Wikipedia
先入観によるバイアスの章では「ソニータイマー」が取り上げられています。
語られやすく覚えられやすく広まりやすい話は、より強く思い出されてしまいます。
次の章のシカゴのピアノ調律師の数の話では、「推定の幅」が説明されています。
「最低限これぐらいは」「最高でもこれぐらいは」と幅を持って考えておくことで、正解を含むことが容易になります。
コラムも面白くて、「人はいつ結婚をすべきか」では、
これからn人と出会うと知っていた場合、「最初に出会うおよそ3分の1とは結婚せず、それ以後現れた人で、これまでで最も良いと思われる人とめぐり逢えたら迷わずプロポーズしなさい」という結論が導けるそうです。
「検定」の章では、「ノリツッコミ」という言葉で説明されています。
一度相手のボケに乗って、次のそのボケのありえなさにツッコミを入れる。
そう言われてみると分かりやすい!
(単語は出て来ませんが、帰無仮説を立てて棄却することを言っているのだと思います)
可能性の「見える化」の章では、樹形図・表・ベン図による見える化が解説されています。
実践編では、じゃんけん遊びの「グリコ」で勝つ方法を考えます。
そして、「ナンバーズ」必勝法も。
元々はこちらの本として1,470円で出版されていたものです。
85円なのは期間限定です。値段を確かめてから購入してください。値段が改定されました。
東大の先生が実践する確率思考のコツ
価格: ¥100 (価格は変更になる場合があります)
同著者による最新刊の「統計学が最強の学問である」もおすすめです。
私はcakesに連載されている時から読んでいました。
(この本はKindle版も出ています)
ビッグデータ時代になり、統計学はこの先避けては通れない学問になりそうですから、このような書籍で入り口だけでも理解しておくのは良いことだと思います。