クッキークリッカーはなぜ面白いんだろう

2013/9/16 ネットのこと

クッキーをただ焼くだけのゲーム「Cookie Clicker」がネットで人気です。私も今や秒速8000万クッキーを生産しています。

このゲームを遊び始めた時に思いました。

クッキーゲームやばい。なめこ栽培キット以来の、これもゲームなんだ感がすごい。

— しゅうまい (@shumai) September 15, 2013

クッキークリッカーは最初は自分でクリックしてクッキーを焼くのですが、それで得られるクッキーでクッキーを焼くためのツールが手に入ります。
よく「クッキーババア」と書かれていますが、グランマ（おばあさん）も生産者の1つだからです。

cookie clicker2

ツールは値段がどんどん上がっていきますが、生産できるクッキー数も上がっていきます。
ただそれだけです。

これはよくあるRPGゲームの経験値などの上がり方と似ています。
上に行けば行くほど、たくさん上がっていきます。

このゲームはゲームバランスも絶妙で、プレイヤーが飽きないうちに次のアイテムが手に入ります。

よくあるRPGではお姫様にたのまれて宝物を探しに等のストーリーがありますが、クッキーゲームにはそんなものはありません。
ただ、出てくるツールが後ろの方になるにしたがって、途方も無いインフレをしていきます。
食べられる前のクッキーを取ってくるタイムマシンの存在にはたまげました。

このインフレの仕方で、私はこちらの動画を思い出しました。（同様の方もいるみたいです）
どんな数字もつきつめると哲学的な意味を持ち始めるというか何というか。

この単純なクッキー焼きゲームに世界中の人が夢中になり、運営者はアクセス集中に対応するサーバー代を寄付してくれるようお願いしています。

実態はよく分かりませんが、「艦これ」→「モンハン」→「クッキークリッカー」のようにゲームプレイヤーが次々と興味の対象を移しているのだとか。

モバマス「2年かけて集めたユーザーを数ヶ月で艦これに取られた…」艦これ「数ヶ月集めたユーザーを数日でモンハンに取られた…」モンハン「発売した翌日にクッキー焼くババアにユーザー取られた…」

— 色素が薄い (@dasazyake) September 15, 2013

で、思ったのが、面白いゲームの条件って何だろう？ということです。

「なめこ栽培キット」が出て来た時には、ただ画面をスワイプしてなめこを採るだけですぐに飽きそうと思いましたが、意外とそんなことはなくて、気づいたらなめこは国民的人気キャラクターになっていました。
おさわり探偵なめこ栽培キット
価格: 無料 (価格は変更になる場合があります)

同じ会社が出していた「はらぺこモグモン」という、与える食べ物で違ったモンスターを育てるゲームの方はそれほど人気にはなりませんでした。
美食生命体はらぺこモグモン
価格: 無料 (価格は変更になる場合があります)

あと、私が短期間ですがハマったゲームで「おかん銀行」というのがあります。
おかん銀行
価格: 無料 (価格は変更になる場合があります)

これもゲーム性は非常に単純なのですが、なぜかネットでみんなが遊んでいたからというのがハマった理由です。

「みんなが遊んでいるから」というのは大きいですね。
別にランキング機能やソーシャル機能が盛り込まれていないゲームでも、今はツイッターでどこどこまで行ったと報告できます。

クッキークリッカーはブラウザの後ろに置いておいても勝手にクッキーを焼き続けてくれるという放置性も良かったと思います。
人間はやりかけのことがあると、それが頭に勝手にちょくちょくのぼるようになっているそうです。
終わらせどころの分からないゲームは止めるのが難しいです。

クッキークリッカーは美麗なグラフィックスやサウンドが無くても、世界中の人を惹きつけました。
こういうのを狙って作ってヒットさせるのは大変そうだし、世の中一体何が受けるか分かりませんね。

クッキーババア描かなきゃいけない気がした http://t.co/mtV2uSRUvB

— てっか (@ailu_oa) September 15, 2013

【拡散希望】 cookieclickerのクッキーを自動でクリックしてくれるChrome用拡張機能を作成しました。常識の範囲内でご使用ください pic.twitter.com/6U9OQbm6zk ダウンロード↓ https://t.co/5reOxA46gn @soft_HAT

— ふにゃ帽子 (@soft_HAT) September 17, 2013

クッキークリッカーで遊ぶ方はこちらから（英語版）
Cookie Clicker

ついに日本語版が登場！英語版からのデータ移行も可能です。
Cookie Clicker（日本語版）

後日談
「もはや紙くず」　クッキー相場、歴史的暴落
※「虚構新聞」です