映画「楽園追放-Expelled from Paradise-」は爽快バトルの王道アクションSF
「楽園追放-Expelled from Paradise-」を観てきました。新宿バルト9にはアンジェラ等身大フィギュアがあるよ。(11月28日18時までの展示)
アニメ枠で結構以前からずーっとテレビCMをやっていたので気になって観に行きました。
真相に関わるネタバレは無しの感想です。
CM情報では、電脳化というか仮想空間の住人であるのが普通な未来で、主人公アンジェラ(CV:釘宮理恵)が実体を持った体に何らかの理由で入ってドンパチ戦うのかなという雰囲気の映画でした。
結構、空中戦の戦闘シーンが見ごたえありそうという期待をして行きました。
都心ではバルト9と池袋HUMAXシネマズでの上映です。
限定の劇場でしか買えないブルーレイは既に売り切れていました。入場者プレゼントも在庫無し!
公式サイトのイントロダクションです
「物語は、人類安住の地・電脳世界ディーヴァが、謎のハッキングを受けるところから始まる。
ハッキングの狙いは何か。捜査官アンジェラは、機動外骨格アーハンを伴い、荒廃した地上へと舞い降りる。」
で、どんな映画だったかというと、まず主人公が入る現実の体「マテリアルボディ」が鼻血ブー(死語?)な感じでした。
この設定はやられました。
アンジェラの本当の年齢は分かりませんが、同僚を出し抜き「クローンを育てる時間を節約するため」に実際より若い16歳の肉体に入ります。
むっちりぷりーんだし、色々未使用の体です。
しかし、せっかくのボディも使い捨てで、要らなくなったら「テロメアなんたら」を注入して廃棄してしまうらしいです。
本人の意識の出入りが相当自由のようで、電脳世界「ディーヴァ」と現実世界の区別があまりないというか、普通最初はうまく動けなかったりするんじゃない?という予想の裏をかかれました。
そして、めっちゃ入れ替え自由ですが本人のだけ限定っぽくて、替え玉ボディが出て来て話がややこしくなることはありませんでした。
相棒のディンゴは電脳世界を拒否して地上で生きています。
ディーヴァ内ではエリートにはたくさんのメモリーが割り当てられて満足の行く暮らしができますが、落ちこぼれはメモリーの割り当ても少ないという階層社会に嫌気がさしているようです。
アウトローのはずなのに下卑ていなくてポリシーを持ってこの生活を選んでいるのだなと思わせます。
ロリコンに興味は無く、アンジェラにもときめかないみたい?
そして、もう一人というか一つの登場人物に人工知能がいます。
人工知能なので目的を果たすためにただひたすら頑張ります。
人間との軽妙なやりとりは「翠星のガルガンティア」のチェインバーと重なるものがありました。
さて、この映画の映像面での売りである3DCGですが、見た目の違和感が全く無く、一枚ずつ描かれたアニメーションと区別がつきません。
しかも、アンジェラはディーヴァ内では髪が肩上で切り揃えられたショートなのに、マテリアルボディはひざ下まである長髪をなびかせています。
普通なら計算や設計の手間が…と思いそうですが、長い髪のゆれ具合で動きに迫力が出て効果的でした。
一方、ストーリーは比較的単純というか王道で、意表を突くような変化はありません。
一晩寝てしまうと、あれ、何のために誰がどう戦っていたのだっけ?という感じです。
このストーリーの記憶薄い感は「スカイ・クロラ」を観たときに似ているなと思いました。
映像がストーリーを上回りすぎるとこうなるというパターンです。
この映画には絶対的な悪役は出て来ないし、登場人物のキャラが3DCGみたいにつるんとしているというか、そつなく動きすぎてかっこ悪いところや人間として生々しいところをあまり見せてくれないのです。
そうは言っても、戦闘シーンの爽快感はテレビよりは劇場で味わった方が良いと思います。
特に嫌な気分になる箇所とかが無いので、誰と観に行っても大丈夫です。
ツイッター等で「くぎゅううう」と一度でもつぶやいたことがある人は是非観に行きましょう。
アンジェラはとても魅力的なキャラクターです。
あと、劇中サントラやエンディングの音楽が良くて印象に残りました。
▼エンディング曲を試聴できます
▼詳しい情報は映画公式ページへ
『楽園追放 -Expelled from Paradise-』