女子の縦撮り動画サイト「C CHANNEL」がこれから巻き起こすこと
女子が自撮りしながら動画でお店やスポットを解説するサイト「C CHANNEL(シーチャンネル)」の野望とは?縦動画の可能性は?記者発表で直接聞きました。
LINEのCEOを退いて話題になった森川亮さんが立ち上げた動画サイト「C CHANNEL | 女子のための動画ファッションマガジン」ですが、矢継ぎ早に動いています。
今回5月21日に行われた記者発表を聞いてきました。
C CHANNELとは
「クリッパー」と呼ばれる投稿者が、お店や観光スポットなどをスマホの縦撮り動画で約1分ほどで解説するコンテンツを集めた動画サイトです。
クリッパーは自撮りOKの女子で、モデル(読モ含む)やタレントが中心です。
ジャンルは現時点で「FASHION」「MAKE」「HAIR」「BEAUTY」「FOOD」「TRAVEL」「CULTURE」の7つ。
私は「CULTURE」が一番好きかなぁ。
スマホからだと2列ずつ表示されます。これは縦動画だから2列並べられる感じです。
そして、C CHANNELの良さは動画を再生してみないと分かりません!
スマホの縦の画面いっぱいの表示で再生されると、自分のスマホを通してその現場を見ているような感覚で、親しみ度がアップです!
縦動画は来る?!
→ C CHANNEL | 女子のための動画ファッションマガジン
C CHANNELオフィス
記者発表会は若者カルチャーの発信源、原宿にあるオフィスのお披露目も兼ねて行われました。
目立つ黄色の建物で、元は惜しまれながら閉店した文化屋雑貨店だったところです。向かいはタレント事務所のアソビシステム。
「三戸なつめ」「テイラー」が公式クリッパー参入
まず発表になったのは、公式クリッパー(動画投稿者)に、とても短い前髪が特徴的なモデルの三戸なつめさんと、妖怪ウォッチのキレキレなダンスで有名になったカナダ人モデルのテイラーさんが加わるというものです。
既に二人とも自己紹介動画が公開されています。
☆初めまして三戸なつめです。チョキーン!! | C CHANNEL
☆はじめまして♡テイラーです!(*^^*) | C CHANNEL
▼森川亮さん、三戸なつめさん、アソビシステム中川悠介さん
「自分の好きな場所で好きなことを発表できるのではないか。楽しいコンテンツができたらいいな。」「前髪は短くした方が自分らしい。自分的にはちょうど良いのですが、周りからは切り過ぎと言われます…」「動いている方が自分の良さとか中身的なものを見てもらえるのではないかと思います。」
動画の一発ギャグがナチュラルで親しみやすい三戸なつめさんでした。
▼森川さん、テイラーさん
「日本はカナダよりもっとファッションやアートを通じて表現ができる。インスピレーションやクリエイティビティに良い場所」「私のゴールや夢は人にインスピレーションを与えて幸せに、健康的に、自分に自信が持てるようにすること」「ビデオは縦なのでとても良い。簡単に撮れます」
突然踊り出した妖怪ウォッチのダンスと、意欲的で堂々としたプレゼンテーションが印象的なテイラーさんでした。
二人とも、続きの動画が楽しみです。
「東京ガールズコレクション」との提携
次に、東京ガールズコレクションというファッションショーとの提携が発表されました。
F1メディアの村上範義さんから説明がありました。
コラボレーションの3つの理由は…
1.若い女性に特化しているというところ
2.森川社長の社会を変えるという意気込みのムーブメントを支持
3.王道で若い女性みんなが楽しめて、違う切り口の情報を得ることができる
ということでした。
動画は継続的に見られるので1日限りのイベントが終わっても数ヶ月間情報が拡散されます。その上にブランドや企業の情報が乗って、2次的3次的にコンテンツを展開できる魅力があると感じているそうです。
また、写真は写真の良さがあるが、動画の見せ方は、自分たちが感じ取れなかった新しい表現に可能性を感じているとのことでした。
既にTGC関連の動画(TCG CAMPUS 2015)が公開されています。
☆TGC CAMPUS 2015間近でモデルさんを体感♪ | C CHANNEL
☆島袋聖南のTGC CAMPUSに密着! | C CHANNEL
新サービス「専門家チャンネル」
専門的スキルを持った女性の動画も始まりました。
左:美容外科医の神林由香さん「ちょっとしたことの積み重ねでキレイが作れるので身近な目線から発信したい」
右:ネイリストの水村真由美さん「ネイルは日本のレベルが高いので世界に発信できたら」
既に動画も公開されています。
☆アンチエイジング講座〜チョコレート〜 | C CHANNEL
☆デニムネイルをスポンジで簡単に作る part1 | C CHANNEL
私はこの専門家チャンネルはコンテンツの充実次第で伸びると思います。特に現在のYouTubeでは変なSEOで有象無象の動画が上位表示されることもあり、何を見たら良いのか分からないし、見た内容を信用できるのか迷うものもあります。お墨付きのある動画が整理されて蓄積されることに可能性を感じます。
森川亮さんの話
若い人を元気にして、そのまま世界に出て行きたい。
LINE自体を辞めるのは1年半前に決めていました。留学しようかなとか思ったことも。日本の課題を解決したいと思っていて、若い人が活躍できるメディアを作って、新たに世界に通用するブランドを作りたいと考えました。
人は昔の同僚に声をかけたり、仕事の相談をしてきた人を誘ったりしました。
1月くらいにパワポ資料を作ってお金を集めました。
まだ社員は10人で小さいですが、夢だけは大きいです。
よく言っていますが、MTVのようなメディアのブランドを作りたいです。世界を狙っています。
今のところクリッパーは100名限定で、アソビシステム所属のタレントや社員とつながりのある読者モデルが中心です。
いずれ男性も?→シナリオの中にはあります
既にさまざまなニュースメディアから動画の提供をして欲しいと言われています。縦長のモニターには全てC CHANNELが表示されるくらいにしたいです。
縦と横で何が変わるのか?例えば縦を2つに割ったりしている。そういうノウハウの蓄積があります。
縦長の映画祭をやりたいくらいです。
これから、新しいスターが生まれるはず。
PVの目標はあるけれどSEOなどに走るのではなく内容に集中したいです。YouTubeにはない新しい価値が出せると思います。
感想
世の中では単に縦方向の女子向け動画サイトが立ち上がったとしか認識されていないのかもしれませんが、森川さんが考えているものはもっと先にありました。
日本発世界ブランドを作る。若者を元気に。
私は、もちろん応援したいと思いますが、注目しているのはメディアやブランドというよりは「縦動画」の可能性です。
私が思い出すのはニンテンドーDSです。ゲームの画面がタッチペン入力で上下2画面になった時に、何が起きたのか?
それは、脳トレなどの大人向けゲームや家計簿などのツールが、ゲーム機なのにソフトとして出てきて実際に売れたことでした。
表示の形というのは実現できるものの質を変える可能性を持っているのではないかと思います。
いずれ縦動画用の編集アプリもたくさん出てくるかもしれません。
もう既に、後追いで似たようなメディアの立ち上げの噂もあるようですが、C CHANNELとそのフォロワーが巻き起こす動画の未来に注目していきたいです。
C CHANNEL | 女子のための動画ファッションマガジン
参考になる記事
☆ LINE元社長・森川氏の次なる挑戦は動画メディア——5億円を調達し、女性向けの「C Channel」で世界を視野に | TechCrunch Japan
☆ C Channelは「女の子の自己表現の場」になる? 森川氏とアソビシステム中川氏 | TechCrunch Japan